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カイコを用いた小分子RNA (piRNA)の研究

庄司 佳祐 (D1)

 私たち真核生物のゲノム上には、ゲノム上を飛び回る「トランスポゾン」が数多く存在しています。

 トランスポゾンがゲノム上の他の重要な領域に転移すると、例えば遺伝子が壊れるなどの悪影響があります。この悪影響は、例えば髪の毛の先で起きても大したことはありません。一番困るのが、次世代の大元となる生殖細胞で転移が起こることです。

 そのため、生殖巣特異的にトランスポゾンを抑制する機構が存在しています。その中核を担うのがPIWI-interacting RNA (piRNA)です。

 piRNAはタンパク質に翻訳されない、28塩基程度の小さなRNAで、トランスポゾンと相補的な配列を持っています。そのため、PIWIタンパク質と呼ばれるRNA切断活性を持つタンパク質をトランスポゾンまで誘導し、トランスポゾンを切断、抑制します。さらに、ユニークなことに、切断されたトランスポゾンがpiRNAになり、トランスポゾンを切断し……と、いう独特の増幅サイクルを持ちます。

 この、小さいRNAがどのように出来て、どのように働いて、どんな役割を持っているのか。私たちはこの謎に挑んでいます。

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